『でっかい戦闘機がとんで来たんだって!』
チビ工場長にせがまれて、航空ショーに行きました。
お目当ては、黒くノッペリした怪鳥。
「可変翼だ、ステルス性だ!」
確かにオリンピックの競泳水着は鮫肌だしな・・・ひとり納得をする父。
超・最新鋭だと思っていたら、20年前から運用されている古い機体でビックリ。
『じせだいは「B-2」っていう三角形のひこうきだよ!』そう説く息子にドッカン。
季節は感じても、時の止まるヴィンヤードでは
時の流れはステルスの如し。
聴き慣れたフレーズを辿った。
おお、B.B.キングの『Rock Me Baby』だ!
旅先で出会った老夫婦。
キャンプ・カーを引っさげてオーストラリア大陸を旅行中。
初老の旦那が「テレキャスター」の6弦を魂と一緒に震わせ
白髪が可愛らしい奥さんが、その音色に合わせて歌う。
あなた達は、まるで『青い大空と白い雲』のようですね・・・
「車の色を見りゃ判るでしょ?」
そう笑った、青い瞳と白い歯がとても素敵だった。
が、しかし!
ブルースの曲で「テレキャスター」は大正解です。
でも、このギターに音を歪ませるDistortionを使っちゃシロじゃない!?
旅先に持って行った浜田省吾、『愛の世代の前に』のCDを老夫婦にプレゼント。
あまりにも風景が、アルバムのジャケットと心の中で重なったので。
お礼に「DS-1」の没収に成功しちゃったチビ工場長・父も、生粋の「テレキャス」使い。
翌週は僕の誕生日。
この素敵なエフェクターのために、誰か「レスポール」を買って下さい・・・
君が去った畑にのこり
摘んでは落ちるブドウ食べてた
今、秋が来て「ソーヴィニョン」きれいになった
去年よりずっと きれいになった
去年よりずっと きれいになった
でもハーリーがずっと 監視をしてた・・・
動き始めた僕の作業に
顔をつけて
君は何か言おうとしている
君のくちびるが「へたくそ」と動くことが
こわくて下を向いてた
時がゆけば幼い技術も
大人になると気づかないまま
今、秋が来て「セミヨン」きれいになった
去年よりずっと きれいになった・・・
Bobを待つ君の横で僕は
甘味を気にしてる
季節はずれのハチが飛んでる
農場で見るブドウこれで収穫ね
うれしそうに君はつぶやく
なごりブドウ摘む時を知り
ふざけすぎたブログのあとで
今、秋が来て「シュナン」きれいになった
去年よりずっと きれいになった
画像は青ザリガニの「ちょっきん」です。
学術名「Cherax tenuimanus」
当地ではBlue Marron(ブルーマロン)と呼ばれています。
マーガレット・リバーから程近い、西オーストラリア南西部で発見されました。
数年前に熱帯魚屋まで「餌」を買いに行った際に出会ったザリガニ。
ガラス越しにチビ工場長を見ては
『ちょっきん・ちょっきん』ハサミを切っていたので、貯金できるかも?
そんな「青い」思いで、我が家までやって来ましたが
いまだ予定ほどの貯えはありません・・・
まあ、鋭く「シャッキン」しているよりは縁起は良いのだけれど。
いつもは「修羅場」と化す桟橋。
チビ工場長と相棒ボロスを伴って魚釣りに行くと
もう、てんてこ舞い。
『餌つけて~』『ワンワンっ』
今日はギターを相棒に、ひとり魚釣りに行きました。
釣り場は「マーガレット・リバー」がインド洋に注ぐ河口。
そう言えば初めてだな、ひとりゆっくり魚釣りをできるのは・・・
そう思いきや、音色を紡ぎ始めると竿がしなる。
魚を針から外し餌をつけ、旋律を作り出すと再び竿がしなる。
いっタイ、何をしタイの?
今日はPink Snapperこと、マダイのタイ漁でした。
タイ風の「グリーン・カレー」で平らげたチビ工場長・父は
沈む夕陽が好きたい!
デカ門番町・ボロスがいないと、色々な動物が近づいてくる。
マーガレット・リバーまでの道中で、今日はエミューに会いました。
何故か懐かしい顔つき。
何より、非常に人懐っこい。
しばらく僕の様子を観察した後、森林にトコトコと帰っていった。
ブッシュが好きなエミューさん。
一度、何処かでお会いしたことあるよね!?
そうだ、オーストラリアの『ジョン・ハワード』前首相だ!
ここで笑った貴方は、国際世論の事情通・・・
笑顔が消えた僕がいます。
自分で気が付いてしまうほどに・・・
そんな僕を見下ろす今日の太陽はとても眩しく、何より輝いていました。
僕を嘲笑するように。
ああ、こんな日の夕方は「男三人」で水遊びをする日だな。
地球上の生物にエネルギーを与えてくれる燦燦な太陽に後押しをされ
チビ工場長が生まれてから初めて
男二人だけで「スワン・リバー」まで涼をとるため遊びに行きました。
僕の心を何とかして埋めようと無邪気に振舞うチビ工場長。
そのしぐさがあまりに愛らしく、笑えない笑顔が僕の中で産まれました。
『そうか、愛って「与えるもの」なんだな・・・』
情けないことに、そんな事を我が息子から身をもって学んでしまいました。
ありがとう、チビ工場長。
でも未だ、僕が相棒ボロスに与え続けていた「愛」の行き場所は
アイ don’t know・・・
写真は当ヴィンヤードもお世話になっている
同じ地域のYallingup(ヤリンギャップ)、「こだわりパン職人」さんの逸品。
我々のワインと同じく、バイオダイナミクス農法での手作りパン。
セーラーにも幾つか分けてもらっており
ワインとの調和が物凄く美味、そして何より上品なんです。
言葉では形容できない程に・・・
チビ工場長・父は、やはり『お箸の国の人』なので
パンを口にする事は余りありません。
故に、それを食する時は「飛び切り」の物でないと
原料・小麦粉のようにゴネゴネとこねちゃう性格なので(笑)
今までにそれなりの上質パンを生意気ながら食べて参りましたが
これは美味、口の中で麦畑が「ふぁ~」と広がるのです。
我々のワインをご試飲して下さったお客様が
「何とも言えない素敵な『個性』が口の中で広がるよ・・・」
そうお褒め頂く事を思い出しながら
試食と言う名の下にいつも美味しく頂戴しております。
そんな素敵な瞬間は、ああ私腹。いやいや至福。
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