インターネットはおろか
郵便局すらない場所におりましたので
4週間ほど遅れてしまいましたが
あけましておめでとうございます。
只今、チビ工場長・父は
ミャンマー国境にある、小さな村の中学校にて
昨年11月下旬から英語教師、ときには日本語教師として
そして何より
技術家庭科の「農業指導」に勤しんでおります。
オーストラリアで最高のブドウを栽培するため
昨年から農学部で勉学を勤めて参りましたが
それをもう少し昇華させるため
東南アジアの山奥にて、子供達と汗を流しております。
オーストラリア固有種の野犬ディンゴ。
実は「東南アジア」のイヌ科・哺乳類と同じDNA構造であり
これも大陸移動説につながる訳で・・・
「地を分けた」兄弟の山奥で、自給自足することによって
教科書や講義では学べなかったモノを感じています。
今日はお別れ1週間前。
朝礼での校長命令で授業は午前で切り上げ。
自動車で4時間かけて
先生達みんなと飲み会のために麓の町まで下りてきました。
『現地のワインを飲んでみたい。』
気軽に発した一言で、学級閉鎖になるとは・・・
「卒業写真」を聴いた時、何を感じるか。
「贈る言葉」を歌った時、何を思い出すか。
僕は懐かしい学友の笑顔を思い浮かべる。
それは、僕にとって「歌」は時をかける相棒だから。
寂しい時、辛い時、そして嬉しい時・・・
歌はいつも僕の心にいろんな色を付けてくれる。
自分の気持ちを表現してくれる歌は
しかし「リズム」があると、もっともっと深くなる。
ギターがあれば、セピア色の卒業写真が
36色の色鉛筆で描いた水彩画になる。
日本の文化を肌で感じたことのない僕の息子。
豪州で彼は初恋を体験し、父の僕に尋ねる。
「Fatherの初恋はどんなものだったか?」 と・・・
日本語を話さない息子に
『なごり雪』を歌って聞かせるため。
何より、僕の初恋を彼の魂に感じさせるため
“あの頃”のギターが必要だった。
お金じゃ買えない思い出を
お金で買ってしまう
大人になった自分がいる。
『いつもギターがいたなぁ...』
そんな風に自身の青春を振りかえる京町家のライトニン。
まるで昔の恋人を偲ぶよう。
ガットギターでベースを作ってしまう心意気。
本気で「興味」に向き合う生き様の表れ。
どんなに文明が発展しても
人間の頭脳が作り出す“文章”は、その人の生き写しである。
つまりは人生。
ライトニンの原点やブログを読んで感じた直感は
本物の出会いだった。
http://www.lightnin.jp/
僕と息子の思いと願い。
素敵な出会いと一緒に、Martinに宿った。
大人になり、経済的な自由ができるほど
青春の思い出は遠く儚くなる。
だからこそ、大切にして行きたい!
ライトニンは、そんな気持ちに応えてくれる。
お金だけでない素晴らしいもの。
本当の宝物って、そういうものなんだ。
まるで放課後の「ゲーム喫茶」で待ち合わせて
一緒にギターを買いに行った様な錯覚。
大切な思いをギターに託すからこそ
大切に出来る思い出と一緒に愛器を入手したかった!
いまでも青春を感じる事ができた事。
お礼に「百円玉」で缶コーヒーでも奢らせて下さいな。
今朝の朝刊『一面記事』はワイン話・・・今日も穏やかな西オーストラリア。
見出しには「Small winery beats the big boys」
北マーガレットリバーのYallingupの小さな農園の2009カベルネが
15カ国以上の1000を越えるワインの中から世界一番に。
我がJ親方は、資源大国オーストラリアで鉱山業の頂点に立った人間。
母なる大地を削る事よりも、その大地から新しい命を育む事に喜びを見いだし
今は小さなヴィンヤードの農夫。
そのため、「競争」とか「賞」とかに全くの興味を持たず、参加すらしない。
自分が思う様に、信じるままにブドウを栽培する。
心通うワイン愛好家にはそれがわかってくれるはず・・・
さてさて、お隣のヴィンヤードさん。
MWPと同じく家族経営の小さな小さな農夫さん。
世界に名だたる大資本の株式企業を幾つも押しのけ
この度「The London International Wine Fair trophy」において
Best Red Wine from single vineyard 部門で優勝です!
秘訣その1;2003年からバイオダイナミクス農法を実践との事;25行
秘訣その2;Moss Woodの元主任醸造責任者、Ian Bellによる醸造;32行
えっ?どこかのヴィンヤードと似ていませんか???
我がMWPはカレンに次ぐ
マーガレットリバー地域における、バイオダイナミクス農法の先駆者。
そしてIan BellはこのHP見出しで「スタッフの紹介」を飾っている
自分が師と仰ぐ仕事仲間のI師匠。
う〜ん、もう少しJ親方に「野心」があったら。。。
MWPも参加したかった!!!
でも、母なる大地に秘められた潜在的な能力は
大企業の資本でも買えないのですね。
折り紙でつくったヒコーキに乗って
忘れ去った街から便りが届いた。
遠い昔に好きだった女の子がソムリエ修行をしている。。。
その女の子の事を想いながら、ピノを楽しむ自分がいる。
豪州のシラーズを「力強い」って言ってのける君。
燃えるような恋じゃなく、ときめきでもない。
でもいつまでも君だけの特別でいたい。
そんな君を想う時、何故かな?
迷う事なく、ピノが飲みたくなるんだよね。
カベルネでもなく、シラーズでもない。メルローも似合わない。
ブレンドされる事よりも、単一品種での醸造を主流とさせる芳香性。
そして宝石のような輝きと、美しい官能的な味わい。
早熟品種のピノは非常に繊細でデリケート。
それゆえに「テロワールの個性」を顕著に表現してしまうので
時には残酷に、でも時には究極の美しさを与えてくれる。
あいかわらず君もピノも
「人をその気にするのがうまい」よね。
僕が今年から大学の農学部で苦学を選んだ訳。
それはViticultureを修学して、究極のピノを豪州で栽培するため。
その心を君は知らないはずなのに・・・
今夜は君の合格を、南半球から乾杯するよ。
恋心の味がするPinot Noirで。
À votre succes!
Words are flowing out
Like endless rain into a paper cup
They slither while they pass, they slip away
Across the universe
Pools of sorrow, waves of joy
are drifting through my open mind
Possessing and caressing me
Jai guru de va om
Nothing's gonna change my world
唇からこぼれ落ちていく言葉たち
紙コップに注ぐ雨の様に
なだれ落ちては すべり去ってゆく
世界の向こう側まで
悲しみの海原 喜びのさざ波
この心をすり抜けて流れ出て行く
僕を包む様に 抱きしめる様に・・・
ジャイ・グール・デ・ヴァ・オーム
最後の別れから15年の歳月が流れても
何ものも僕の世界を変える事はできない。
日本で『一番のRock!』を語りだせば、意見は別れることであろう。
「BOOWY」や「B’z」あたりがメジャーであろうが
音楽の方向性や世代などで、いろんな議論は行われる。
でも、オーストラリアでRockを語ったら
答えは火を見るよりも明らか、老若男女すべてのオージーは口を揃える。
豪州ロックは【AC/DC】で決まり!!!
1980年の「Back in Black」は、マイケル・ジャクソンの「スリラー」に次ぐ
全世界で歴代2番目に売れたアルバム。
2008年リリースの「Black Ice ;悪魔の氷」は世界29ヶ国で1位を獲得。
日本でも“コア”なファンはいらっしゃるようですが
無骨でシンプルなロックは、いつの時代も愛され続けている。
何を隠そう、父もAC/DCの大ファンで
Gibson製の「SG」を握れば無意識に「TNT」を奏でてしまう・・・
オーストラリアでロックに限らず、音楽を語れば
何の疑いもなくAC/DCが語られるほど、世界で大成功した豪州バンド。
その名前を【冠した】ワインを発見!!!爆
・Hells Bells 地獄の鐘の音
・You shock me all night long 狂った夜
・Back in Black バック イン ブラック
・Highway to Hell 地獄のハイウェイ
全曲、いや全品種(?)
すべて先述の1980年Back in Blackに収録、いやいや醸造(?)されています。
今一度
北島三郎や美空ひばりの日本酒ならOKかも。
B’zのビールなんて美味しそう。
父はAC/DCの“コア”なファンです。が、ワインと合うかな???
どっちかと言うと「バーボン」とタバコの煙がモクモクという空間なんですが。
試飲ご報告に乞うご期待;笑
追記;
既にAC/DCファンのコアなお方。
動画共有サイト等で上記4曲を試聴され、お気に召されたお方。
「地獄の〜」という品種のブドウはもちろん存在しないので;泣
曲に合わせて醸造された「品種」を推測されてみて下さいませ。
メーカーに問い合わせたところ、厳選されたAC/DCファンによる
【この曲で飲みたいワイン・アンケート】による決定との事です。;激
見事に全問正解されたお客様は
実費にてコンサートにお越し頂き、父と会う機会が御座いましたら
一曲「Jailbrake」でも生演奏を差しあげます。
約30年間にわたり宇宙開発を牽引したNASAのスペースシャトル。
人類初の月面着陸を達成した、アポロ計画後の「開拓者精神」
2度の大事故を乗り越えて、135回もの月面飛行をした宇宙飛行機。
国際ステーションの建設など、歴史的役割を遂行したシャトル計画は
昨夜7月21日に帰還した「アトランティス号」の任務完了によって幕を下ろした。
米ソ冷戦構造が崩壊して以来、宇宙開発への優先順位が低下したとか
遠大な夢物語である宇宙政策よりも、現実の経済復興への対応が優先とか
そういう『大人の事情』を理解出来る歳になっても
星空を眺めると、あの頃を思い出す。
1986年のチャレンジャー号そしてハレー彗星。
「少年の夢」を載せたシャトル乗組員の魂は、星になって地球に接近した。
7人の御霊が戻ってくるのは、2061年・・・
遠い遥かな天文学の数字に思えたこの西暦も
「健康に節制した人生を過ごせば可能かも?」と今では違う意味での夢物語に。
あの日、あの時、あの場所で、少年の夢を乗せたスペースシャトル。
2008年12月1日の「金星と木星と月の笑顔」で
お疲れさま、そして有り難う。
「精根=物事を成し遂げようと集中した体力と精神力 by 広辞苑」
俗に「精根が尽き果てた」なんて言うけれど
生まれて初めてだ。
本当に体力も気力も無くなった、あと2日もある・・・
今日は湖の真ん中で、10分くらい気が狂った様に笑ってしまった 。
バケツをひっくり返したような土砂降りの雨。
雨水が溜まった「150円の漁師ボート」は沈没しかける。
慌てる気力も無く、ただ黙って2時間ほど東南アジアの豪雨に耐えた。
雨が止んで快晴になるか、このまま雨水で小舟が沈むのが先か。
ちょっと自分の人生を賭けてしまった自分がいた。
今思えば、もう3日ほど前から限界が来ているのだろう。
ここまで自分が「目に見えないもの」に追い込まれるのは初めて。
国境を幾つも超えて来た夢の地で、幻の魚はもっと夢になっていく 。
南部でインド洋と南極海が交差するマーガレットリバー地域は
オーストラリアの主要ワイン産地には見られない
「海洋性気候」の恩恵を受けております。
地中海に類似した温暖な地域なのですが
只今、ヴィンヤードのブドウ達は「休眠期」に入っております。
冬のこの時期に降水量は増え
ゆっくりと大地に潤いを与えていきます。
先日の山火事からおよそ1ヶ月。
神様が与えてくれる天からの雫は、灰色の焼け野原を
茶色い豊かな土壌にしてくれました。
天からの恵みによって息を吹き返す植物の生命力。
落とされた雫には、母なる愛が込められているのでしょう。
私たちの流した涙に愛があるのであれば
その雫はやがて大地に浸透し、息を吹き返させる事でしょう。
今はそれを信じて、震災の復興にお役に立てればと努力をする今日この頃です。
休眠期のブドウ達もやがては目を覚ます様に。
今週からは学術以外に実技も加わり、ビックリする毎日。
実習内容は「Grafting;接ぎ木」と「Budding;芽つぎ」
接ぎ木とは、枝を切り取り同種や近縁種の幹に接ぐ繁殖方法。
果樹で主に用いられる手法で、雄雌を刃物で削りだし接合させる。
芽つぎは枝の代わりに、新芽を用いる植物の繁殖方法。
バラの繁殖で非常に有益ですが
新芽を盾形に削り取り、内側の繊維質を剥離する。
そして台木にT字型の切れ目を入れ、観音開きに開き新芽を差し込む。
ビックリしたのが、自分の刃物の使い方。
教授と履修単位を賭けて真剣勝負をしましたが
恩師が32株に対し、チビ工場長・父は59株で圧勝!
それもそのはず。
当園ではブドウの木々の剪定を全て自分達の手作業で行っております。
農耕機具を用いた大量刈り込みや、季節限定の助っ人にお願いをせず
丁寧にしかし確実に、自分達の目と手と感覚で
一つ一つを剪定しています。
『シラーズ』うちに、広大なヴィンヤードで技量を培ったようです。
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